資産運用をするうえで知っておきたいことがいくつかあります。その中でもインフレの概念はとても重要です。
最近日本でも値上げが続き家計を圧迫しています。
ニュースなどで「物価上昇」という言葉を見たり、聞いたりすることがあると思いますが、それが「インフレ」です。
正式にはインフレーション。日本語略称で「インフレ」といいます。
インフレの定義
物価がある期間において持続的に上昇する経済現象
インフレ = 物価上昇
逆に物価が下がることをデフレといいます。
インフレの推移
上記は日本の約30年分のインフレ推移です。横ばいに推移している時期が長いのですが、30年で約15%物価上昇しています。これは言い換えると現金の価値が30年で15%低下したことになります。
上記は同時期の米国インフレ推移です。日本と違いなだらかにインフレが起きています。そして、30年で約100%上昇、つまり2倍になっています。こちらも言い換えると現金の価値が50%下落、約半分になったということを意味します。
インフレにより価値の減少
現金は安全資産であるという考え方が一般的です。しかし、長期的な資産運用という観点でみると、実は危険な資産であるということが言えます。
日本のインフレ目標は2%です。これが実現したとすると、30年で現金の価値が約半分に減少します。将来のためにと若いころから貯蓄をしていても、実際に使うころには価値が半減している可能性があるのです。
インフレに対する防衛
株式と債券の実質トータルリターン
資産 | 1802年の価値 | 2006年の価値 |
株 | $1 | $755,163 |
長期国債 | $1 | $1,083 |
短期国債 | $1 | $301 |
金 | $1 | $1.95 |
預金 | $1 | $0.06 |
上記は米国で約200年経過後の価値推移です。預金に関しては94%下落という恐ろしい結果になっています。対して株は大きく価値が上昇しています。
株式はただの紙切れではなく、実在する企業群です。様々な企業努力やイノベーションにより、価値を創出しています。また、インフレが起きても価値ある企業は価格に転嫁することができます。
これらのことからインフレに対する一番の予防策は株式を保有することとなります。